Column 豊かさを彩るフォレストガーデン

2013.07.05

桑原建設の想い~家を通じてみなさんにどんな暮らしを提供したいのか~

皆さん、木がどれほど丈夫なのかご存知でしょうか?
実は、木は伐りだした時には水分を含んでいますが、乾燥とともに徐々に水分が抜けていきます。そして数百年もの間、強度を保ち続けます。

(日本最古の建築物と言われている法隆寺は築1300年。今もなおその姿は健在ですね☆)

木の種類にもよりますが、伐採した時の樹齢とほぼ同じ年数が経った時、伐採時とほぼ同じ強度になるのです。
その後、強度は非常に長い年月をかけて、緩やかにやや低下していきます。しかも、伐採時よりより弱くならないのです。
そのため、昔は木をとても大切に扱っていました。
現代はというと、リサイクルはしていますが、昔ほど物を大切にしているとは言い難いと思います。
さらに建築廃材として廃棄する物の中には、環境に悪影響を及ぼす物も少なからずあります。
そこで、建築材料についても考えてみると・・・
建築材料には種類があり、大きく2つに分類されます。
①純粋な一つの材料でできている「無垢材」
(木、漆喰、珪藻土、石材、畳、ガラスなどの伝統的な自然素材のもの)
②接着剤や石油化学製品で造られた「工業製品」
(工期を短縮したり、コストを下げる為に開発されてきた「製品」)

ヨーロッパなどの家は、大切に手を入れながら住みつがれ、築100年以上のものも珍しくありません。

しかし、日本の家は工業製品である新建材の普及が進み、たかだか30年前後で建て替えが必要となり、その度に大量の廃棄ゴミが出されています。
その中には使用された後に自然に還らないもの、あるいは有害な物質が含まれている場合もあります。
木などの無垢材は、手入れをしながら数百年持たせることができる素材ですが(神社仏閣など現在もきれいに保管されていますよね。)、工業製品というのは、家として出来上がった時から劣化がはじまり、耐用年数は30年位と言われています。
そこで当社は、建替えせずリフォームして長く住みつないでいけるような家造りをしたいと思い、材木も木の組成が生きている低温自然乾燥材に切り替え「その家をいかに長く住める状態に改良していくか」を日々考えています。
廃棄ゴミを出さない家造りは、地区環境を守り豊かな地球環境を未来へと繋げていく一歩になると信じています。
また、当社は地元の誇りでもある人工美林「天竜材」を選んでいます。
木は、生まれ育った土地の気候風土を記憶し、その風土に順応して大きくなります。生まれ育った土地で使われてこそ、木が持つ本来の力が発揮されるのです。
遠州の資源「天竜材」で、遠州の風土にあった家を建てる・・・。

天竜の森林を循環型資源として育て守り続ける為にも、天竜材を選ぶことを、私たち家を建てる側の責務のように想っています。
安いからといって安易に輸入木材に頼らず、国産・地元産の良い材料をこれからもお勧めしたいと思います。