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和気藹藹の家

和気藹藹の家

2021年に竣工した「燈灯の家」の南隣に、ご両親が住まわれる平屋「和気藹藹の家」を建築しました。当初は二世帯住宅も視野に入れておられましたが、それぞれの暮らし方を考えて「近接同居」を選ばれたN様ご家族。大お母様、親世帯、子世帯、孫世帯と、四世代がスープの冷めない距離で暮らし、みんなが自然と集まる、優しさあふれる住まいとなりました。

お引き渡しの後にお伺いした際、「暖かい家をつくってくれてありがとう」とN様に仰っていただけたことを非常に嬉しく感じています。


PICKUP

「和気藹藹の家」(手前)と「燈灯の家」(奥)の二棟が並ぶ区画。建物外壁の色やアプローチの雰囲気、屋根勾配などを合わせ、「街並みづくり」を意識しました。また、玄関前で車の乗り降りがしやすいよう、屋根付きのガレージも備えています。

二棟を庭で繋げて、いつでも行き来ができるようなプランを提案。設計の工夫ひとつで、人の動きは大きく変わるものです。

玄関アプローチでは、奥さまが趣味のガーデニングを愉しまれています。塗り壁の外壁がまるでキャンバスのように緑を引き立てています。

「和気藹藹の家」は、ゆとりある28坪の平屋。のびやかな勾配と、暮らしやすい回遊動線がLDKの特徴です。
キッチンスペースは意図的にフラットな天井に切り替え、落ち着ける空間となるようにゾーニングしました。

道路に面した南側は、やや高めのウッドフェンスを施工して外からの視線をカット。ここから植物を育てて、草木の緑と空の青さを味わえるウッドデッキになっていく予定です。

三世代が集まったLDK。ダイニングテーブルは、カウンターと同じサイズで製作 し、来客の数や暮らし方によって分離もできるようにしています。
セパレートタイプにすることで、使い方が限定されないという大きなメリットが得られます。

料理が趣味だというご主人。立ちっぱなしは疲れるという事で腰掛けを設け、煮込み料理など時間がかかる時にはそちらに座ってのんびり読書等をして料理の出来上がりを待ちます。

キッチン背面には、腰掛けを中心にパントリーや食器棚、調理家電置き場などを配置しています。年代が上になればなるほど、持ち物は増えるもの。それに見合った収納量を確保しておくのもまた重要です。

キッチンの奥は、洗面脱衣などのプライベート空間。造作家具の洗面にも、マルベリーハウスが得意なタイル装飾が施されています。

四尺五寸(1.365m角)の正方形のトイレ。人は、座っている際に両脇が空いていると広く感じるもの。空間に対して便器を斜めに配置することでスペースを有効利用し、横幅を広く確保しています。
また、出入り口の三枚引き戸もマルベリーハウスオリジナルの製作建具。三枚にすることで開口部を広く確保し、将来的な介助にも備えています。

大お母様の個室となっているリビング横の和室。写真奥の縁側にもお手洗いを設けています。また、将来的な介護なども考え、縁側の掃き出し窓から車の出入りがしやすいように設計しました。
天井仕上げは「クリプトメリア」と呼ばれる杉材。学名だそうですが、素敵な意味を持っています。

玄関には足元を柔らかく照らす間接照明を設置。疲れを癒す橙色の灯が、住まい手を迎えます。

ムーディーなカウンター。ペンダントライトは「燈灯の家」でも使われているヤコブソンランプを採用しました。

ウッドデッキから室内を眺めたカット。鎧張りの木製戸袋も、「燈灯の家」のデザインを踏襲しています。

「燈灯の家」から「和気藹藹の家」へのアプローチ。子世帯を受け入れる優しい佇まいです。

代表桑原による解説付きのルームツアー動画です。ぜひご視聴ください。