Column 豊かさを彩るフォレストガーデン

2019.08.30

子どもの居場所、家族の時間

子どもの居場所、家族の時間

学校の夏休みが終わり、新学期が始まりました。

毎日の宿題や受験勉強など、家庭でも机に向かってがんばるお子さんが多いと思います。

 

個室より「目が届く空間」が主流です

「勉強のために子ども部屋を充実させたい」と希望されるご家族は、以前ほど多くありません。今はお子さんが集中できる空間として個室を用意するよりも、キッチン前のカウンターやダイニングテーブルのように親の目が届く範囲で勉強させたいという考え方が主流になっています。

 

子ども部屋が必要になる時期は?

お子さんの成長に伴って勉強時間が長くなり、個室が必要になるのは早い子で小学校高学年。ほとんどの家庭では中学生になってからという方針のようです。

実際、我が家でも子ども部屋に間仕切りを設けて子どもたちのプライベート空間をつくったのは、上の子どもが中学に入学するタイミングでした。

 

寝るときしか使わないお子さんもいます

習い事や部活をがんばっていて、受験勉強には塾で取り組むというお子さんの場合、子ども部屋はあまり使い道がないようです。

「うちの子が自分の部屋に行くのは寝るときと、1人になってこもりたいときだけ」というお話も聞きます。

 

子ども部屋より、子どもの居場所

子育て世代の関心は、子ども部屋から「子どもの居場所」に移っています。

それは、「Mulberry House(マルベリーハウス)」桑原建設のお客さまとお話ししていても感じます。家族みんながいるところに「子どもの居場所をどうつくるか」を考えている方が多いと思います。

 

家族の時間を重視

東日本大震災の後からだと思いますが、リビングに集まって過ごす家族が増えたと言われています。いつ何があるかわからないから…。家族といるとなんだか安心するから…という気持ちの表れでしょうか。

また、共働きの家庭が増え続けている(※)ため、お子さんともっと時間を共有したいと考えて、団らんを重視するご家族が多いのは当然のことだと思います。

※男女共同参画白書(概要版)平成30年版http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h30/gaiyou/html/honpen/b1_s03.html

 

リビングで過ごしたいから…衣類の収納をつくった例もあります

Mulberry Houseで家を建てていただいたあるご家族は、リビングで過ごす時間がとても長いそうです。
まだ小さい2人のお子さんだけでなく、大人もリビングで身支度をしたいというご希望があったため、リビングに家族の衣類を収納できるスペースをつくったほどです。

 

お子さんとの過ごし方に変化が生まれています

別のご家族からは、「休日の過ごし方が変わった」とお聞きしました。
以前は土日になれば遠くまで出かけることが多かったそうです。
ところが最近では、新しく建てた家の居心地がよいということもあり、自宅でバーベキューをしながら過ごす日が増えたと話されていました。

たしかに、近所の親しい何軒かが持ち回りでバーベキューを楽しむという話を聞くようになりました。
お子さんたちにとってみれば、信頼できる大人たちに見守られながら思い切り遊べる環境です。不特定多数の人たちが集まる行楽地よりも、親しい人たちとなごやかに過ごす時間が選ばれているのでしょう。

 

「リビングを持ち出す」感覚で楽しめるオートキャンプ

オートキャンプが流行っています。今年の夏も、予約が取りづらいほど人気のキャンプ場があったそうです。
オートキャンプは本格的なアウトドア派に言わせれば、設備が充実し過ぎていて面白みがないかもしれません。
しかし、ビギナーにとっては、家のリビングをそのまま屋外に持ち出すような感覚で楽しめます。
まるでリビングのように子どもの居場所、家族の居場所があって、その上でロケーションは最高!というのが、オートキャンプの魅力だと思います。

 

居場所づくりのために、Mulberry Houseができること

Mulberry Houseが心がけているのは、お客さまのヒアリングをじっくりと行うことです。
そうして、ご家族が暮らしていくストーリーを一緒に考えていきます。
お客さまと顔と顔を合わせて、何気ないお話を積み重ねることで、1人ひとりの居場所を想像してもらい、それを私たちが図面化します。
そのような作業を進めるときには、いつも「どうすればご家族が豊かに暮らせるのか」とあれこれ考えています。

Mulberry Houseは家族の時間を大切にできる家づくりをサポートします。

 

《プロフィール》
代表取締役 一級建築士
桑原 人彦

江戸時代から続く大工の家系に生まれ、設計事務所での勤務経験を経て、父親から桑原建設を継承。創業以来50年以上に渡って約700棟の家づくりに携わった経験を生かし、打ち合わせから設計、施工監理までワンストップで対応。(一社)静岡木の家ネットワークの代表理事も務める。