前回に引き続き、「forward to 1985 energy life」という運動の要点をご紹介していきます。
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「1985という年」
1985年というと、ちょうどバブルが始まった時期ですね。
当時の暮らしと現在の暮らしとを比べてみたところ、家電商品の性能に違いはあれど、携帯電話がないくらいで、特に今と対して変わらないほど物が豊かでしたね。
しかし2014年現在、エネルギーの消費量や電力消費量は“昔”に比べて大幅に増えてきています。
その原因はさまざまですが、たとえば家庭に関わるものを挙げれば、「世帯人数は減りながらも、世帯数は増えている」という変化があります。
エアコンの普及、家電の大型化や、新しい家電の登場と普及…また、一家に一台だったか家電も安価になったことで、一人一台に普及しつつあります。
また、その頃から電気会社でのオール電化への大々的な宣伝もあり、お風呂の給湯や台所の熱源がガスから電気に変わっていったことも大きいでしょう。
1985年の年間エネルギー消費量比べて、2007年当時には約1.5倍とかなり増えています。
2007年と1985年当時とを比べて、消費量の増加率を考えてみれば、2014年現在の消費量がどの程度になっているかおおよその予想がつきますね。
こうしてどんどん電気の消費量が上がっていくことで、一次エネルギーが少ない日本では原子力に頼らざるを得なくなってしまっていたのだと思います。
震災のことを考えても、やはり原子力に頼ることは今後なくしていった方がいいですよね。
そのためにも省エネルギー社会をつくっていくことが重要だと考えています。
この運動は、あくまで1985年当時のエネルギー消費にあり方にしようというものであり、すべてをこの当時に戻そうとするものではありません。
幸いにも家電は省エネ化が進み、消費電力も当時よりもずいぶん少なくなっていますから、古い家電を買い替えするだけでも確実にエコになります。
そして私たち建設会社ができること…。
太陽の光や熱、風などの自然の恵みをふんだんに取り入れたパッシブデザインとその恩恵をしっかり取り込むために、しっかりとした断熱省エネ性能の高い家を造ること。
そうする事で、余分な電力を使わず自然に省エネへと繋がっていきます。
各家庭でエコ家電を使っての省エネと太陽光発電など、自然エネルギー自給率を進めることができます。
色々な見直しをすることでよりよい環境にも繋がってくると思います。
みなさんもこの運動に賛同いただき、ぜひ実践してみてください。