水のしずくが旅に出て、雲になったり、雨になったり…。
そんなお話を子どものころに読み聞かせてもらった方は、多いのではないでしょうか。例えば、ロングセラーの「しずくのぼうけん」(マリア・テルリコフスカ、1969、福音館書店)はよく知られていますね。
永続的な農業のためには、水の循環が不可欠です。川が海に流れ込み、蒸発して雨となって陸に降ると、雨水は大地のミネラルや有機物を含み、低地へと流れていきます。その水を畑に使えば、植物は元気に育ちやすくなります。
日本では、水道の蛇口をひねれば、飲用として使用できるレベルまで浄化・消毒された水が出てきます。普通の家庭では、その水道水をガーデニングに使っています。植物にとっては、そこまで浄化された水が必要なわけではないため、ちょっともったいないですね。
桑原建設のモデルハウス「Mulberry House(マルベリーハウス)」にあるマルベリーガーデンでは、雨水も活用して手入れをしています。雨水を貯めておくと、植物への水やりや、庭仕事の後の洗い物などに使えます。
雨水利用は、専用の大きな施設がなくても可能です。雨をシートで受け、バケツなどに貯める仕掛けをつくれば、家庭でも「しずくのぼうけん」のお手伝いができますよ。