マルベリーハウスの性能・仕様
冬のあたたかさや、夏の涼しさ、災害時への対応能力や、将来の家の経年変化。これらは、間取りやデザインのように、目に見えるものではありません。しかし、これらの部分は、
家づくりにおいてもっとも重要で、それゆえに、建築のプロとして力量が測られるところでもあります。
マルベリーハウスが目指しているのは、住まい手が生涯にわたって安心して、健やかに暮らし続けられる未来。そのために、業界基準を大幅に超える性能・仕様で家づくりをしています。
必ず来ると言われている大地震の際に、住まい手の命と暮らしを守るため、マルベリーハウスの建物は最高等級の耐震性を備えます。
知っていただきたいのは、私たちの家は、構造計算を全棟で行っており、その強度に根拠があるということ。部材ごとに耐力を計算する「許容応力度計算」を元に、理論的な判断基準を設けることで、職人や設計者の勘や経験に頼らず、その性能を実証します。
また、「耐震等級3」の認定を取得しているのも、当たり前ですが重要です。
よくある「〜相当」や「〜仕様」は、根拠がなく、その性能になっているかどうか実際には分からないため、注意いただくべきポイントです。
鉄筋ピッチや底板の厚みなどに根拠あり
家を支える基礎は重要です。上述した「許容応力度計算」で、鉄筋ピッチや底板の厚み、地中梁の要否などを判定し、求める耐震性能を実現できるように施工しています。
「ベタ基礎だから地震に強くて安心」というPRをたまに見かけますが、実際にはそうではありません。「きちんと根拠を持って施工しているベタ基礎かどうか」で、安心できるかどうかは変わってくるので、注意が必要です。
また、床下には防湿シートを敷くことで、地盤からの湿気をシャットアウト。腐朽菌の繁殖を防いだり、シロアリが進入しづらい基礎を施工しています。
マルベリーハウスの耐震性能は、耐震解析ソフトでもその性能が実証されています。
建てるときも省エネで、長持ちする木の家づくり
近年の異常気象は、明らかに地球温暖化の影響です。未来を生きる子どもたちのためにも、きれいな地球のまま、次世代にバトンを手渡したい。そのために石油などの化石燃料の使用を極力避けた家づくりをしています。
鉄やコンクリートのような工業製品は、製造にも処分にも、大きなエネルギーが必要です。かたや木材は、製材のエネルギーも比較的少なく、解体の際にも古材やウッドチップのようなかたちでリサイクル可能です。それに、20〜30年で寿命が来てしまう一般的な住宅より、100年先まで残せる家の方がどれほどエコなことでしょう。私たちが長く住まえる木の家にこだわる理由は、ここにもあります。
日々の生活でエネルギーを浪費しないこともまた、とても重要です。冷暖房エネルギーを抑えることがそのまま化石燃料の使用量削減につながり、結果的にCO2の排出量も少なくなります。
また、断熱性や気密性を高めることで、外の暑さや寒さを室内に入れず、冷暖房で快適な室内環境を保ちます。最近の研究では、家の中の温度ムラをなくすことで急な血圧上昇を防ぐことができ、それが健康寿命を伸ばすことも明らかになっています。これらの断熱性や気密性は確かな施工技術力があってこそ。マルベリーハウスが培ってきたノウハウが、高性能な家づくりを支えています。
実質エネルギー消費ゼロの家づくり
住宅性能を高め、消費エネルギーを極力少なくすることが大前提ではありますが、マルベリーハウスでは「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」も推奨しています。
太陽光パネルのような創エネルギー設備を使用することで、自宅で使用した暖冷房、給湯、家電などの生活エネルギーを賄える住まいのことをZEHと言います。 太陽光発電は、売電メリットは薄くなりつつありますが、自家用として使用したり、停電時のことを考えればまだまだメリットはあります。
特に浜松近辺は日照量も多く、全国的に見ても投資対効果が高い地域です。無垢の木や珪藻土などの自然素材に囲まれたZEHもご検討ください。
メンテナンスがラクな作りにすること
永遠に新品のまま、という素材は、この世には存在しません。生み出されたときから、少しずつ劣化し、変質していきます。マルベリーハウスでは、なるべく劣化しにくい、長期耐久性能がある建材を検証して選んでいます。部位によっては、欧米諸国で開発された製品を選んだりもしています。
重要なのは、長持ちする素材や建材を使用し、後年、どこかが悪くなっても交換しやすいようにすること。私たちが自然素材を多用するのは、なにも雰囲気がよいからというだけではありません。長寿命でメンテナンスしやすく、住まいを長持ちさせられるのもまた、自然素材だからなのです。
上述した「耐震」「省エネ」「耐久性」を中心に、長持ちする家を建てる際のガイドラインとも言えるのが「長期優良住宅」です。「長期優良住宅の認定を取らなくても大丈夫」「うちは長期の仕様になっています」などと案内する住宅会社もあると聞きますが、それはあり得ません。将来的な資産価値も変わってくるので、必ず認定まで取得するべきものです。
また、マルベリーハウスの住まいは、「長期優良住宅」の仕様を上回る性能で建てられています。命や暮らしを守るマイホームだからこそ、性能に一切の妥協をしていません。
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長期優良住宅の 主要な4項目 |
当社対応・実績 | 等級 | ||
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一般基準 | 当社基準 | |||
耐震性 | 地震に強く、継続した生活ができる安全の家 | 全棟許容応力度計算を実施 | 2以上 | 3以上 |
省エネルギー性 | 地球環境や家計にも貢献できる断熱性能などが伴った家 | 全棟UA値0.46以下 (※) | 4相当 | 6以上 |
耐久性能(劣化対策) | 数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる家 | 全棟通気工法及びホウ酸処理で施工 耐久性の高い素材・建材を使用 |
3相当 | 3 |
維持管理更新の容易性 | 構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理(掃除・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられている家 | 全棟配水ヘッダー使用 床下点検口の設置 点検が容易な構造 |
3相当 | 3 |
※ UA値とは…家全体の断熱性能を表す数値のこと。建物の中と外の気温差が1℃のとき逃げていく熱量を、壁や窓、屋根、床など外部に触れているところ全部の面積(外皮面積)で割り、算出。数値が低ければ低いほど、断熱性能が高いと言える。
「住宅性能表示制度」は、国が定める性能評価項目・評価基準に基づき、登録住宅性能機関と言われる第三機関が住宅を評価する表示制度。新築住宅では、10分野33項目で住宅の基本的な性能を評価します。(4分野9項目が必須)
性能評価は、設計図書だけの審査による「設計住宅性能評価」と、その「設計住宅性能評価書」に示された性能が担保できているか施工現場で検査まで行う「建設住宅性能評価」の2タイプがあります。
建築中も、お引渡し後も安定した「安心」を持ち続けていただくため、家づくりの体制を整えて全棟で実施しています。
- 構造材(柱、梁)「天竜材」
- 現在、天竜の人工林では第二次世界大戦後に植林し、成長した樹齢41〜60年のスギ、ヒノキが多くあります。住宅に使用する木材として適しているといわれる樹齢51年以上のものは全体の約60%を占めています。マルベリーハウスでは、柱や梁といった住まいを支える大切な構造材に天然乾燥の天竜材を採用しています。
- 断熱等性能等級4の「パーフェクトバリア」
- リサイクルペット樹脂からできていて、「赤ちゃんがくるまっても安心な断熱材」です。一般住宅だけでなく、北里研究所病院内の科学物質過敏症・シックハウス症候群の患者用療養施設「ケミカルフリーハウス」にも採用されており、その安全性は折り紙付きです。
http://www.endeavorhouse.co.jp/
パーフェクトバリア/エンデバーハウス株式会社
- 透湿防水シート「ウェザーメイトプラス」
- 米ダウケミカル社が開発した透湿性のある防水シートです。高い気密性や防水性もさることながら、壁内の水蒸気を外に逃がし、逆に外部からの湿気侵入を防止する、一方通行の透湿性能に優れた建材です。
- 屋根の断熱材には「ネオマフォーム」
- 高い断熱性能を持つだけではなく、その性能を長期にわたって発揮し続けることが可能な「ネオマフォーム」。難燃性や、ノンフロン発泡による環境性能なども保有している優秀な断熱材です。
- 床の断熱材にも「ネオマフォーム」
- 屋根と同じく、床にも「ネオマフォーム」を使用します。高い断熱性能を持つだけではなく、その性能を長期にわたって発揮し続けることが可能で、難燃性や、ノンフロン発泡による環境性能なども保有している優秀な断熱材です。
- 耐震には「コーチパネルと耐震金物」
- マルベリーハウスでは、最高等級である耐震等級3を標準使用でクリア。高い耐震性のために採用しているのは、高耐震パネル「コーチパネル」。建物にかかる地震の揺れを面で受け、余震に耐える抜群の粘り強さがあります。また、土台と柱、梁と柱などを緊結する金物は高性能耐震金物を採用しコーチパネルを併用し耐震等級3の家を実現しています。
http://www.ko-chi-panel.jp/
コーチパーネル/コーチ株式会社
- 夏涼しく、冬暖かい暮らしを実現する「窓」
- 夏涼しく、冬暖かい暮らしを実現するために、高性能樹脂サッシ「樹脂サッシAPW330(YKK)」を標準採用。断熱性に優れ、冷暖房の消費エネルギーを大幅に抑えることができます。快適な室内環境は、マルベリーハウスで体感できます。
http://www.ykkap.co.jp/
YKK APW330/YKK AP株式会社
- 空気環境を快適にする
「MSデマンド換気システム」 - 「MSデマンド換気システム」は、「必要なときに、必要な場所を、必要な分だけ換気する」ことを実現した換気システムです。人の集まる部屋の換気量を増やすので、ムダがなく、快適な空気環境を実現します。
http://www.ms-matsunaga.jp/
MSデマンドシステム/株式会社マツナガ
- 基礎断熱「スタイロフォーム」
- 基礎断熱においては、熱伝導率が低く、吸湿・吸水が少ない特性を持つ「スタイロフォーム」を使用します。ノンフロン・ノンホルムアルデヒド・4VOC基準適合製品。また、PRTR法の化学物質も不使用。
- 気密性能を担保する「防湿工事と気密測定」
- 断熱材の性能を引き出すためには建物の気密性が重要です。また壁内に湿気を入れないための防湿工事は柱や梁等の構造体を長持ちさせるために重要です。マルベリーハウスでは気密防湿工事には細心の注意を払って施工しています。特に気密性能は、現場での測定の数値が全てですので、気密測定も工事中と竣工の2度全棟に実施し、施工精度を確認したうえでお客様へお引き渡しをしています。
- 清掃や補修のしやすいヘッダー排水管
- トイレやお風呂などの排水管を、屋内1ヶ所にまとめ、宅外に流す方式を採用しています。見た目もすっきりし、外構工事の自由度が増します。また、地中に埋めないため、保守点検がしやすくなり、基礎を貫通させる排水管が減るので耐震性にも効果的なんです。維持管理を容易にし、長く安心して住み続けていただくことにもつながります。
- 街のなかでできる「持続可能な庭」
- パーマカルチャーの考え方の庭づくりを、ぜひみなさんの家の庭でも実践してほしいと私たちは考えています。手塩にかけて育てた植物からは、庭の大きい小さいに関係なく庭からの恵みもを受け取れる喜びがあることを、ご家族みなさんで知ってほしいと思っています。
- シロアリ対策に「ホウ酸処理」
- 大切な住まいを「シロアリ」から守るためにマルベリーハウスではホウ酸処理を施しています。ホウ酸は自然界のどこにでも存在している、環境や人体への影響がない天然素材なのです。また、シロアリ対策になるだけでなく、腐朽菌による腐敗や他害虫による被害も防ぐことができます。さらにその効果が薄れることもないので、とても経済的なんです。
https://borate.jp/
ポロンDEガード/日本ボレイト株式会社
- 床は無垢材を採用
- 床には無垢材を採用。調湿性、保温性に優れており、快適な室内環境を実現してくれます。また、無垢のサラッとした肌触りも心地よくつい裸足で過ごしたくなる快適さ。過ごしていくと人の油でツヤが増し、より心地よく感じます。生活をしていく上で傷はつきもの、日々の暮らしの証。長く住む事で無垢材の風合いの変化もぜひ楽しんでください。
- 外壁には「しらすそとん壁」等、塗り壁を採用
- マグマが岩石となる前に粉末になった物質である「シラス」を使った外壁です。100%天然素材なので体にも優しい素材です。シラスの産地は南九州です。耐久性がとても高く、建物の維持管理がとてもしやすいという特徴があります。また、カビの繁殖も抑えてくれます。ただし、排気ガスなどで汚れることがありますので、汚れが気になったらお手入れをして下さい。
http://www.takachiho-shirasu.co.jp/
しらすそとん壁/高千穂シラス株式会社
- 内壁には天然の土壁を採用
- 天然素材から成る体にやさしい土壁「天然スタイル土壁」を採用。調湿や脱臭といった優れた機能を発揮します。また、塗りやすさと扱いやすさから施工性もアップすると左官屋さんにも好評な素材です。ざらざらとした土壁ならではの素材感も楽しめるのも魅力です。
https://nmtecs.jp/
天然スタイル土壁/日本エムテクス株式会社
- 屋根のルーフィング
「プロテクトタイト・プラチナ」 - 太陽光や太陽熱の影響をダイレクトに受ける屋根では、屋根材の下に施工される防水紙の劣化が問題になっています。この防水紙は4層構造で耐衝撃性・耐候性に優れ、防水層が劣化しづらい建材です。
- タニタハウジングのガルバリウム雨とい
- 耐久性と機能性の高い雨とい。常に風雨にさらされるので、劣化しづらい素材であることは重要です。また、住まいの設計を邪魔しないシンプルなデザインや素材感もポイントです。