,いつまでも快適に暮らせるように。年月を経ても性能が落ちにくい断熱材 - 浜松の新築注文住宅なら桑原建設

Column 豊かさを彩るフォレストガーデン

2020.05.02

いつまでも快適に暮らせるように。年月を経ても性能が落ちにくい断熱材

いつまでも快適に暮らせるように。年月を経ても性能が落ちにくい断熱材

暮らしの快適さを左右する断熱材。家の外から中へ、中から外へと熱が伝わることを防ぐ役割があります。

「Mulberry House(マルベリーハウス)」桑原建設では、屋根の断熱材として、ボード状の発泡プラスチック系製品を採用しています。

採用した1番の理由は、家を建ててから20年以上経っても断熱性能が落ちにくく、新築時とほぼ同じ性能を保てることです。

採用した断熱材は?

●ネオマフォーム(旭化成建材)

フェノールという熱に強い樹脂でできている断熱材です。樹脂を発泡させて気泡をつくる発泡プラスチック系断熱材の1つです。

ネオマフォームの特徴は、髪の毛の太さほどの小さな気泡構造を持ち、断熱性能が高いことです。

また、ネオマフォームは断熱性の高い炭化水素が気泡の中に閉じ込められています。

数値が小さいほど断熱性能が高いことを表す熱伝導率は0.020W/(m・K)です。

 

気泡と断熱性能の関係や、熱の伝わる仕組みについて知りたい方は、こちらをご覧ください。

★ネオマフォームとは

https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/neoma/about/index.html

 

●スタイロフォームFG(デュポン・スタイロ)

ポリスチレン樹脂を使った発泡プラスチック系断熱材です。

この製品も微細な気泡を持ち、断熱性が高くなっています。

さらに、放射熱の移動を抑制する放射低減剤を使用し、断熱性能を向上させています。スタイロフォームはコンクリートの打ち込みに適しています。だから基礎断熱部分に採用しています。熱伝導率は0.022W/(m・K)以下です。

 

マルベリーハウスは長期性能に注目しました

断熱材のカタログにある熱伝導率を見るとき、いつも浮かぶ疑問がありました。

「20年、25年経っても同じ性能が保てるのか?」

その疑問に答えてくれたのが、今回、屋根に採用した断熱材でした。

 

●25年間の平均性能を開示しているネオマフォーム

旭化成建材は(一財)建材試験センターで行ったネオマフォームの長期断熱性能試験の結果として、25年間の平均熱伝導率が0.020W/(m・K)と推定されたことを公表しています。

施工したばかりの頃は0.020W/(m・K)よりも高性能ですが、25年を経ても0.022W/(m・K)近辺の性能を維持すると推定されました。

 

●他の2種も性能が落ちにくい

スタイロフォームFGのような押出発泡ポリスチレンフォームと呼ばれるタイプの断熱材も、経年によって性能が落ちにくいことが知られています。

 

「パーフェクトバリア」は性能と安全を兼ね備えた断熱材

今回、屋根と基礎に新しい断熱材を採用することにしましたが、マルベリーハウスの主力断熱材はこれからも「パーフェクトバリア」です。

パーフェクトバリアは成型過程で接着剤を使用せず、熱によって繊維が融着したパンタグラフのような構造になっています。

この構造のおかげで、弾力性に優れ、劣化しにくくなっています。その結果、最初の形状を半永久的にキープでき、長期にわたって断熱性能を発揮します。

さらに透湿性能にも優れており万が一壁内に入った湿気も速やかに外部側の通気層から湿気を出していきます。

また、シックハウスの原因となるホルムアルデヒド等の有害物質が揮発する心配がない「赤ちゃんがくるまっても安心な断熱材」です。

 

ほかにも良い断熱材はあります

マルベリーハウスが採用していない断熱材にも良いものがたくさんあります。

例えば、グラスウールは全国の住宅で使われていて、断熱材のスタンダードと言えるものです。

特に寒冷地ではよく使われ、省エネ基準の気候区分(1~8地域、浜松は6地域)で1~3地域に当たる東北や北陸、北海道の高性能住宅を建てられている工務店さんの中では、グラスウールが最も多く採用されています。

ただ、グラスウールはきちんと施工しなければ性能を保てない点に注意が必要です。グラスウールは湿気を吸いやすい素材によって成形されているため、壁の中に湿気が入らないようにすることが重要です。

 

グラスウール以外の断熱材を採用している工務店さんで、湿気吸ってしまってグラスウールが下がってしまっている写真を見せる会社がありますが、それはグラスウールが悪いわけではなく施工が悪いのです。

 

発泡〈吹付け〉硬質ウレタンフォームの注意点

マルベリーハウスでは採用していませんが、近年増えている現場発泡の硬質ウレタンフォームも施工によって耐久性が決まります。モコモコした泡を吹き付ける、あの工法です。大切なのは、泡状のポリウレタン樹脂が固まってできる表面のツルツルした「スキン層」を保つことです。

スキン層は硬質ウレタンフォームを湿気から守り、壁内の結露を防止するために、なくてはならないものです。

しかし100倍現場発泡の硬質ウレタンフォームを施工するときはスキン層を削ぎ落としてしまいます。モコモコと膨らんだポリウレタン樹脂が、そのままでは壁に収まらないからです。スキン層を削ぎ落とされたむき出しの断熱材は防湿性能を失い、結露が起きる恐れがあります。

削ぎ落した表面には防湿シートを貼る必要があります。省略できる場合はきちんと結露計算をしたうえで数値的に結露しないと判定された場合です。

発泡ウレタンをご検討の方はしっかりとそのことを施工者に伝えましょう。

 

最も大切なのは、家を建てる方の意識です。

最も大切なのは、家を建てようとする方たちが正しい知識を持つことそして経験です。

全ての素材がそうですが長所と短所があります。もちろん断熱材にも長所や短所があります。気になることがあれば、お気軽にMulberry Houseにお尋ねください。

 

 

《プロフィール》

代表取締役 一級建築士

桑原 人彦

江戸時代から続く大工の家系に生まれ、設計事務所での勤務経験を経て、父親から桑原建設を継承。創業以来50年以上に渡って約700棟の家づくりに携わった経験を生かし、打ち合わせから設計、施工監理までワンストップで対応。(一社)静岡木の家ネットワークの代表理事も務める。