Column 豊かさを彩るフォレストガーデン

2014.03.11

浜松の工務店 桑原建設が教える!ヨーロッパ諸国の窓と日本の窓の性能の違い③

前回は、日本にはU値(熱貫流率)の最低基準がないため、諸外国に比べ、日本の方が窓の性能が劣っているというところまでお話ししましたね。
今回はサッシ(障子)の種類についてお話ししたいと思います。
意外と知られていないのが、この「サッシ」。サッシとは、窓ガラスの周囲の枠のこと。このサッシの種類によって、家の断熱性や結露のしやすさが大きく変わってきます。
日本で使われているサッシは、大きく別けて4種類あります。
木製サッシ
古くから木製建具として、日本の住宅に使用されています。
しかし、アルミサッシが普及してからは徐々に姿を消していき、現在の普及率は約2.5%程度にまで下がっています。

新築住宅においては、なんと全体の1%程度しか使用されておらず、そのうち8割が輸入品で、2割が国内生産です。

ヨーロッパでは、木製サッシの普及率がもっとも高く、北欧ではそのシェアは95%と、日本のアルミサッシなみの普及率を誇っています。

木製サッシは断熱性能抜群でとても使い勝手がいいのですが、その分高単価なものが多いです。
樹脂製サッシ
日本では初めて、「シャノン」という会社が製造を始めたサッシです。海外でも以前からよく使われています。

最近、CMでもよく見かける「YKK AP」など、アルミサッシを主流とするメーカーが、APW330という商品の販売を開始しており、今後はこの樹脂製サッシが徐々に普及していくと見られています。
アルミ樹脂複合
屋外側にアルミ、室内側に樹脂と、その環境に合わせて2種類の素材を組みあわせたサッシ。現在は樹脂製サッシや木製サッシと同等の性能があるとされているのですが、性能的には1ランク下に区分されているサッシです。
アルミ製サッシ
戦後急速に広がったのがこのアルミ製サッシ。
イニシャルコストが安いことから、集合住宅や建売住宅、マンションなどで多く使用されています。

日本のシェア率は90%を超え、どんな家にも使われている、日本では最もメジャーなアルミ製サッシです。上の3つに比べると、断熱性能が低いのが最大のデメリットになります。
ヨーロッパは木製サッシが圧倒的なシェアを誇り、日本はアルミ製サッシが圧倒的なシェアを誇っています。

断熱を考えるなら、理想はヨーロッパのように木製サッシが良いのですが、日本ではコスト面の安さで、アルミ製サッシを選ぶ傾向にあるようです。
今後も窓の性能について詳しくお伝えしていきますね!